グラナダ県の町 |
アンダルシアで一番人気のモニュメントである世界遺産「アルハンブラ宮殿」のあるグラナダはもちろん必須ですが、海あり山ありの県内には、他にもアクティブに楽しめるところがたくさんあります。
グラナダから1時間ほどのドライブで地中海のトロピカルビーチへ。そして途中には3000m級の山を擁するシエラネバダ山脈があり、冬はスキーリゾートとして人気です。
その山麓のアルプハラには、山肌に白壁の街並みの小さな町が散在し、夏は避暑地として、またトレッキングルートも充実...etc. 県内には自然派、スポーツ派にも嬉しい場所が豊富です。
逆にコルドバ方面には、小さな白い村がいくつかあり、オリーブ畑の続く風光明媚でのどかな丘陵地帯のドライブをグラナダから日帰りで楽しむことができます。
GRANADA グラナダ |
グラナダ観光のメインは何と言ってもアルハンブラ宮殿。ここに半日はかかるので、残りの半日で他をまわるとしても2泊はしたいところです。二つの丘の間に町が挟まれているため、地図を見るときは直線距離だけでなく、場所によって高低差があることを考慮して移動手段や時間を考えましょう。
また、この町のもうひとつのお楽しみは「バル巡り」です。ここでは飲み物を一つ頼むとタパス(おつまみ)が一つ付いてくることになっています。何軒かはしごするのも地元の習慣のひとつです。是非、体験してみましょう。近郊には日帰りで行ける魅力的な町がたくさんあるので、連泊をお勧めします。
平均標高が684mと高く、冬はマドリード並みの寒さになりますが、近郊のシエラネバダ山脈の雪景色がとても綺麗に見えます。
基本情報
グラナダ県都、人口約232,800人
世界遺産:グラナダのアルハンブラ、ヘネラリフェ、アルバイシン地区(1984年登録)
観光名所
アルハンブラ宮殿:La Alhambra
世界遺産。スペインで最もチケットの入手が難しいモニュメントの一つ。2018年5月からチケットにはフルネームが記載され、更に6月から身分証明書の提示を求められるようになった。全員ではなく、機械が反応した場合のみだが、身分が証明できなかったり、チケットと名前が違っていると追い出されるので注意。パスポートを必ず持っていくこと!「ナスル朝宮殿とヘネラリフェ(夏の離宮)」だけで約2時間、更に「要塞」などに入ると約3時間が最低必要な見学時間。ゆっくり回ったり写真に時間をかけるタイプならば半日はたっぷりかかる。ナスル朝宮殿部分のみ予約時間が指定される。この一番美しいイスラム宮殿部分に入れないならばアルハンブラに来た意味は無くなる。その予約時間と自分の持ち時間に合わせて、歩くのに無駄のないコースで回るのがポイント。
<基本情報>
開館時間と料金が以下のように細かく分かれている。
・一般(ナスル朝宮殿予約、要塞、庭園、ヘネラリフェを含む):14€
・庭園、ヘネラリフェ、要塞のみ:7€
4/1〜10/14:8:30〜20:00
10/15〜3/31:8:30〜18:00
・夜間ナスル朝宮殿:8€
4/1〜10/14 火〜土:22:00〜23:30
10/15〜3/31 金土:20:00〜21:30
・夜間ヘネラリフェ:5€
4/1〜5/31,9/1〜10/14:22:00〜23:30
10/15〜11/14:20:00〜21:30
休:1/1, 12/25
*オンライン予約時は上記料金に5%の手数料と21%の税金が加算される。→チケットの種類により0.30〜0.85€程度。
<アクセス>
Isabel La Católica広場からアルハンブラバス(白地に赤のミニバス)C30番またはC32番にて「Alhambra-Generalife2」または「Palacio Emperador CarlosV」で下車。約8分。
徒歩の場合、Nueva広場からゴメレス坂を1.5km弱上がる。標高差が90m以上もある坂道なので時間には充分余裕を持って行くこと。帰り道は下り坂なので楽だし早い。
サンニコラスの展望台:Mirador de San Nicolás
世界遺産に指定されているアルバイシン地区にある。グラナダではアルハンブラ宮殿の次の人気スポットがここ。アルハンブラ宮殿の遠景が素晴らしく、ここからの景色を見ずにはグラナダからは帰るのはもったいない。天気の良い日の夕陽のあたる時間帯を選ぶと、まさに「赤い城」を見ているかのようだ。冬から春にかけては、背景がシエラネバダ山脈の雪景色となり、美しさを際立ててくれる。周辺にはアルハンブラを眺めながら食事できるレストランもいくつかあるが、どこも人気があるので予約することをお勧めする。
<アルハンブラ宮殿のライトアップ>
11/1〜2/28:〜2:00
3/1〜10/31:〜4:00
聖週間(水〜土),聖体祭の週,12/24〜1/5:〜6:00
<アクセス>
Nueva広場からアルハンブラバスC31またはC32番に乗り「Plaza San Nicolas」停留所で下車。坂道を右手に上がると展望広場へ上がる階段が見えてくる。バスは一方通行なので、帰りも同じバス停から乗るとGran Vía通りを通りNueva広場(C31)またはコロンブスとイサベル女王の像のあるIsabel La Católica広場(C32)に戻る。平日は23時が最終バスなので夜景を見に行くときは要注意。時刻表はこちらから。徒歩はあまりお勧めしない。直線距離は1kmほどだが、標高差が70mもあり、行きは上り坂が殆ど。しかも迷路のような細い路地が続くので、迷うこと間違いなし。帰りは、明るい時間帯を選べば、方向感覚が良い人ならば迷いながらもアルハンブラ方向に下って行くと、ダロ川かNueva広場近くにたどり着くはず。
王室礼拝堂:Capilla Real
歴史ファンならば見逃せない、16世紀のスペイン王室の霊廟。グラナダ陥落を果たした両カトリック王(イサベル女王、夫のフェルナンド王)、彼らの次女である狂女王フアナとその夫、フェリペ美男王、長女イサベルの長男で2歳になる前にグラナダで亡くなったミゲル王子、の5人の柩が地下に収められている。その他、聖具室にはフランドル絵画など、イサベル女王が所有していた様々な作品がところ狭しと展示されている。
<注意事項>
大聖堂とは出入り口が別々。Oficios通りにある。
宗教行事により、以下の開館時間は変更される場合もある。
<基本情報>
月〜土:10:15〜18:30
日・祝:11:00〜18:00
1/2, 10/12:15:00〜18:00
12/24,31:10:15〜14:00
休:1/1, 聖金曜日, 12/25
料金:5€
水曜無料:14:30〜18:30 予約制
グラナダ大聖堂:Catedral de Granada
16世紀、ルネッサンス様式を基本とした大聖堂としてはスペインで最初に造られ、その後、ゴシックやバロック、ネオクラシックを融合させて約180年後に出来上がった。セビリアやコルドバの大聖堂とは違い、内部は白く明るいのが特徴。これは窓の数が多く、また内部の柱などの大部分の石が石灰で塗られているため。更に聖歌隊席も20世紀になって後方にずらしてあるので、見通しが良くスッキリとした構造。スペインのミケランジェロと言われたアロンソ・カノの作品も見逃せない。
<注意事項>
王室礼拝堂とは出入り口は別々。Gran Vía通りとは反対側のAlonso Cano広場側。
宗教行事により、以下の開館時間は変更される場合もある。
<基本情報>
月〜土:10:00〜18:30
日・祝:15:00〜17:45
1/2:14:00〜17:45
12/24,31:10:00〜13:30
休:1/1,12/25
料金:5€
日曜無料:15:00〜17:45予約制
カルトゥーハ修道院:Monasterio de la Cartuja
イサベル女王に忠誠を尽くした軍人グラン・カピタンが16世紀に創立した、カルトゥジオ会の修道院。その簡素な外観からは全く想像できないのが、豪華絢爛な教会内部。17〜18世紀の素晴らしいバロック装飾に目を奪われてしまう。バロック様式ファンは必見の場所。
<注意事項>
宗教行事により、以下の開館時間は変更される場合もある。
<基本情報>
3/15〜10/14
月〜金,日:10:00〜20:00
土:10:00〜13:00,15:00〜20:00
10/15〜3/14
月〜金,日,祝:10:00〜18:00
土:10:00〜13:00,15:00〜18:00
料金:5€
木曜無料:15:00〜17:00予約制
<アクセス>
中心部からは3kmほど離れている。
市バスなら8番がダイレクトに、または4番か11番→U2番と乗り継いで「Paseo de Cartuja」下車。約20〜30分。
アクセス
飛行機
グラナダ−ハエン空港:Aeropuerto F.G.L. Granada-Jaén(空港コード:GRX)
アンダルシアではヘレスに次ぐ4番目の大きさ。国内・ヨーロッパ内からの直行便、特にLCC(格安航空会社)便が出ている。マドリード、バルセロナ、北スペイン、カナリア諸島、バレアレス諸島など、国内の移動には大変便利で直行便なら1〜1,5時間で移動できる。
<市内への移動手段>
・タクシー:市内中心部まで約30分
料金:約25〜35€(空港からの場合は、地区と時間帯によって二つに別れた規定料金がある。この金額には荷物代が含まれている。外国人はボラれ易いので注意!心配な方はこちらへ。)市内から空港へ向かう場合はメーター料金となり、タクシーによっては一つにつき0.51€の荷物代を別途取る。
・空港バス:終点まで約45分。バスターミナル、Av.de Andalucía通り、Av.Constitución通り、Gran Vía de Colón通り、カテドラル、Acera del Darroなどを経由してヘニル川を渡りPalacio de Congresosが終点。運行本数は少ない。(時刻表はこちらから)。空港から市内へのバスは、時刻表は当てにしない方がよい。乗客が少なすぎると次の飛行機の到着を待ったり、満員になるまで待つことも多々ある。心配な方はこちらへ。
料金:片道3€
鉄道
マドリッドから約3時間20分でAVE(新幹線)が通るようになったが、まだ本数が少ない。
カテドラルまで徒歩約20分
時刻や予約は日本語ならレイルヨーロッパから。現地鉄道会社RENFEのサイトからも可のはずだが、日本で購入しようとするとエラーが出る場合もあるという。
<移動手段>
・メトロ:2017年9月からメトロができた。これを利用すると約5分で中心部に近いRecogidasという駅まで行ける。カード代に0.30€、1回分1.35€で9人まで一緒に利用できる。つまり、二人で市内まで行くのに3€かかる。SuicaやICOKAの簡易タイプだと考えるとわかりやすい。
・タクシー:鉄道駅利用料金が0.51€、荷物1つにつき0.51€の追加料金が別途加算される。市内のホテルならば6〜15€くらいが相場だが、旅行者はボラれ易い。心配な方はこちらへ。
バスターミナルは中心部から約3km離れている。
カテドラルまで徒歩約40分
・マドリッドから約5時間
・セビリアから約3時間
・マラガから約1時間45分
・コルドバから約2時間45分
<移動手段>
・メトロ:2017年9月からメトロができた。これを利用すると約10分で中心部に近いRecogidasという駅まで行ける。カード代に0.30€、1回分1.35€で9人まで一緒に利用できる。つまり、二人で市内まで行くのに3€かかる。SuicaやICOKAの簡易タイプだと考えるとわかりやすい。
祝日
1月 2日 グラナダ奪回の日
5月30日 聖体祭(2024年)
LA ALPUJARRA アルプハラ |
ネバダ山脈の南斜面1500m付近にある山岳地方、アルプハラ。カトリック両王に敗れたイスラム教徒が2世紀近くも隠れ住んでいた地域。山の傾斜に合わせて家々は階段状に連なり、地中海の暖かい気候を享受するために多くは南側を向いています。また、冬の積雪や寒さに備え、家の壁は頑丈で分厚く、そこからは円錐に帽子をかぶせたような形の暖炉の煙突がにょきにょきと飛び出ていて、特徴的で可愛らしい景観を作り出しています。
ミネラル成分たっぷりの鉱泉があることで有名な村、ランハロン。標高1000mを越えたパンパネイラで白壁の家並みが続く道をそぞろ歩きしていると、突如として、ネバダ山脈の雪や周辺の村々が遠くに白い固まりのように見えてきます。カピレイラには、かわいらしいお土産屋さんや眺めのいいレストランが並んでいます。イベリア半島で最も標高の高い村、トレベレスは、山の気候も伴い、大変美味しい生ハムの産地として有名です。
せっかくアルプハラまで行くならば幾つかの村を回ってみましょう。町々の移動が不便なのでツアーをお勧めします。 時間に余裕がある人は、どこかにゆっくり一泊したり、トレッキングコースを楽しんだりするのも良いでしょう。
グラナダからは丸一日かかる日帰りコースとなります。
基本情報
・ランハロン:人口約3,500人、標高659m
・パンパネイラ:人口約320人、標高1,058m
・カピレイラ:人口約560人、標高1,436m
・トレベレス:人口約760人、標高1,476m
アクセス
バス
ALSAのバスが出ているが、停留所が多いのでかなり時間がかかる。効率よく回るにはこちらから。
・ランハロンまで約1〜1.5時間
・パンパネイラまで約2〜2.5時間
・カピレイラまで約2〜2.5時間
・トレベレスまで約3時間
GUADIX グアディックス |
グアディックスはグラナダから約60km東にある、白壁の洞窟住居が未だにたくさんあることで知られている町。展望台からの眺めは、まるで別世界に来たような錯覚に陥ります。中には洞窟住居内を見学させてくれるところがあったり、そこでお土産を売っている家もあります。民族衣装や生活用具、農具などを展示する洞窟博物館もあり、洞窟住居の歴史がわかります。
また、洞窟住居をホテルにしているところがあるので、時間があれば是非一泊してみましょう。夏は涼しく、冬は暖かく、年間を通して快適な室温で過ごすことができます。
半日あれば十分散策することができるでしょう。
基本情報
人口約18,800人、標高913m
観光名所
グアディックス大聖堂:Catedral de Guadix
メスキータの跡地に16世紀末から18世紀にかけて造られた壮大な建物。後期ゴシック、ルネサンス、バロック様式とがうまく融合している。
<基本情報>
10月〜3月:10:30〜14:00,16:00〜18:00
4月〜5月:10:30〜14:00,16:30〜18:30
6月〜9月:10:30〜14:00,17:00〜19:30
日曜午前:10:30〜11:45,13:15〜14:30
日曜午後:上記の午後と同じ時間
月〜金:8:30〜9:30無料
料金:5€(英語のオーディオガイドの料金が含まれている)
アクセス
バス
グラナダから約1時間
カテドラルにはバスターミナルより手前の「Ambulatorio」停留所で降りた方が若干近い。
電車
駅は中心部から約2km離れているので不便。
徒歩約30分、タクシーで10分弱。
・グラナダから約1時間10分
・アルメリアから約1時間20分
時刻や予約は日本語ならレイルヨーロッパから。現地鉄道会社RENFEのサイトからも可のはずだが、日本で購入しようとするとエラーが出る場合もあるという。
バス
グラナダから約1時間
小一時間もあれば回れる小さな白い村。グラナダでの滞在日数に余裕がない人で白い村に行きたいならば、近いのでお勧め。また、レンタカーや専用車ならば、コルドバに移動する時に寄るという手もある。
基本情報
人口約5,500人、標高839m
観光名所
・ヴィジャ教会
・エンカルナシオン教会
・ヴィジャ城
・アラビア要塞
・ローマ橋
アクセス
バス
グラナダから約50分〜1.5時間
SALOBREÑA サロブレーニャ |
グラナダ県から日帰りできる海沿いの白い村、サロブレーニャ。
コスタ・トロピカルに位置しますが、マルベージャのような高級リゾート地とは違い、なんとも素朴でのどかな印象。
村は岩山に張りつくように白い家が連なっており、その麓にサトウキビ畑と地中海のビーチが広がり、美しい景観を作り出している。
村の一番上には、10世紀頃に建てられたアラブ城が今でも残り、そこから地中海が一望できる。
基本情報
人口約12,400人
バス
グラナダから約1〜1.5時間
SIERRA NEVADA シエラ ネバダ |
暑いイメージがあるアンダルシア。だが冬にグラナダを訪れると、綺麗な雪山が遠くに見える。イベリア半島最高峰(ムラセン:約3483m)を抱くシエラネバダ山脈は「雪の山脈」の意。グラナダとアルメリアにまたがっている。アンダルシアで唯一、そしてヨーロッパで最南端に位置するスキーリゾート地。ポルトガルやアンダルシア各地からウインタースポーツを楽しむ人たちがやってくる。
グラナダの中心街から約35キロ、標高2100mのプラドジャノ(Pradollano)にスキー場がある。スキーシーズンは11月下旬から5月初旬頃まで。もちろん、現地にレンタルスキーやレンタルスキーウェアもあるので、手ぶらで行っても十分に楽しむことができる。宿泊施設も充実している。
また、ここ一帯8万6000ヘクタールは、その貴重な自然と生態から国立公園に指定されていて、冬だけでなく、夏のアクティビティーも盛んに行われている。
詳細はこちらのオフィシャルサイトから。